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執筆者の写真智史 廣瀬

第21回姫路お刀同好会を開催しました


「何この状態」

 っていう込み具合ですが、流石アフターコロナ。過去最大の人数にお集まりいただきました。

 申し込み人数があまりに多く、途中で数えるのを止めてたんですが、流石に居並ぶ初心者さんを目の前にすると、講師としては「今日は絶対ヤバい」としか思えない数。

 いや、でも有難うございます。沢山来て下さることは嬉しい事です。


 やることはいつもと一緒。

 刀の「姿」「地鉄」「刃文」「帽子」をきちんと安全に観る。それをマンツーマンで繰り返すだけです。

 今回嬉しかったのは、前回も来ていただいたリピーターの方が、「全然違う刀に見える!綺麗!」って感動してくださったことです。

 初めに触る刀は、初心者でも見やすい刀を出してるのですが、それでもやはり1回目では観えないものが隠されています。それを発見する「目」が育つ。それが「目が上がる」ってことなんですよね。

 実感していただけたら、本当に嬉しいです。

 ただ、目が上がれば上がるほど、本当に微細な変化に気付くようになるので、1本の刀に込められた膨大な情報を、いかに言語化するか。その辺が大変な作業になってくるのですが。


 今回のリピーターの方は2名。

 それぞれいろんな気づきを得ていただいたようで、兵庫支部に見学に来て下さることになりました。嬉しい限り。


 毎回言うのですが、刀を本当に数寄になる人なんて1000人に1人です。


 ただ、あなたがその1人かもしれない。

 そういう数寄者を探すために、この会をやっています。


 別にこの会に来たから、毎回来なければならない必要もないし、刀を必要以上に崇める必要もありません。


 「一度真剣を手に持って観る」という体験だけでも、結構珍しい事じゃないですか。それで満足していただいても全然いいのです。


 さて、今回の経験者さんへの鑑定刀は、なかなか難問だったようで。

 某ゲームに出て有名な堀川物だったのですが、なかなかそこへはたどり着けなかったようです。まぁ、ちょっと出来過ぎた刀でしたからね。


 今回も怪我無く終えられて良かったと思います。

 初参加の方にも、いろいろ感想をお聞きしましたが、おおむね良好で、「また参加したい」とお言葉をいただきました。


 是非是非次回もご参加下さい。そして、「もっと名刀を観たい!」と言う方には、支部へのご参加をご案内差し上げています。ただし、マナーが身についてからね。


 そういえば、ずいぶん前の回で、「この刀、異様にしっくりきます」って仰った若者がいました。「僕のために打たれた刀みたいだ」と。


 実際は400年以上前に打たれた刀なのですが、そういう感覚、分かります。ヤフオクで写真だけ見て買うより、一度本物を手にして、「自分のために打たれた刀」が見つかるまで、ずっと待つことをお勧めしています。


 安いものではありませんからね。


 いやー、しかし、今回疲れました。

 家まで車で30分なのですが、試みに近くのホテルを取ってまして、部屋に帰ったらバタンキュー。朝5時まで寝てしまいました。晩御飯食べ損ねた。


 最後に、名刀をお持ちくださったメンバーの方々。また、会場の設営などを手伝ってくださった常連の方々。本当にありがとうございました。

 次回も是非、ご協力をお願い申し上げます。


令和5年6月12日

姫路お刀同好会

廣瀬智史

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